こんにちは。
前回までの記事では、「更年期とパニック障害~自然療法によるアプローチ~」というテーマでお話ししてきました。
今回は引き続き、アーユルヴェーダによるアプローチについて数回に分けてお話していきたいと思います。
まずは、アーユルヴェーダと自然療法の違いについてお話します。
アーユルヴェーダと自然療法は、健康を促進し病気を予防するための代替医療の2つの形態です。
アーユルヴェーダは、古代インドの伝統医学体系であり、体内の3つのドーシャのバランスを整えることにアプローチしています。
一方、自然療法は現代の医学システムであり、身体が自己治癒する能力を自然な手段でアプローチしています。
どちらのアプローチも、人の健康の身体的、感情的、精神的な側面を総合的にケアしています。
これら2つの実践の利点は、ある程度似ています。
次に、パニック障害についてです。
パニック障害は不安障害の一種です。
突然の動悸やめまい、発汗、窒息感、吐き気、手足の震えなどの体の発作を引き起こし、生活に支障をきたします。
命の危険はないのに、命が脅かされているような不安や恐怖を感じ、パニックになります。
パニック発作は非常に強く激しい症状であり、自分ではコントロールできません。
そのため、次に発作が起きたらどうしようかという恐怖や不安でいっぱいになってしまいます。
更年期の女性にとって、ストレスやホルモンの変化や身体的な症状に対する不安からパニック障害を起こす可能性があります。
ホルモンの変動が神経系に影響を与え、不安感やパニック発作の出現を促すことがあるのです。
ですから、「不安」への対処が重要になります。
【アーユルヴェーダが不安について何と言っているのか】
アーユルヴェーダの観点から見ると、不安はヴァータドーシャの乱れた状態だと考えられます。
ヴァータとは、「空気」や「風」を意味します。ヴァータは軽くてドライで動きやすい性質を持っています。
精神的なヴァータの乱れは、不安定な思考、心配、執着、混乱、集中力の低下などと関連しています。
また、神経系の過剰な興奮や睡眠障害にも関連しています。
精神的な部分が台風のように渦を巻いて風を吹き乱している状態と考えてください。
風に巻き込まれて「地に足が着いていない」状態です。
心にエネルギーが充満している状態や、空気がそよ風で循環している状態は平穏ですが、不安に支配されると空気が強風によって渦を巻くような感じになります。
したがって、強風にあおられて地に足をつけることができなくなるのです。